LPG車とは
LPG車は、LPガスを燃料として走行する自動車です。現在日本における普及台数は約17万台で、そのうちの大部分がタクシーやトラックなどの業務用車両となっています。特にタクシーでは、全体のおよそ8割がLPG車となっています。特長としては、排気ガスがクリーン、航続距離が長い、リッター当たりの販売価格はガソリンより安く経済性にも優れている、などの長所があります。
LPG車の航続距離
LPG車にはLPガスだけを燃料とする専焼タイプと、LPガスとガソリンを併用するバイフューエルタイプがあります。バイフューエルはLPGとガソリンの両方の燃料タンクを搭載しているため、同タイプのガソリン車よりも航続距離が長くなります。例えば容量40リットルのガソリンタンクとLPGタンクを搭載している場合、その航続距離は概ね1,000km以上となります。また最近では、専焼タイプにも大容量の燃料タンクを搭載している車種も登場しています。
トヨタ プリウスα
LPGトリプルハイブリッド
((有)マイカープラザ)
LPG、ガソリン、電気の併用により、航続距離1,500km以上(同社測定値)を達成。
アクセラセダン
(マツダE&T)
大容量94リットルタンク(充填可能量は80リットル)を搭載。
デモ走行において長崎県(佐世保)から東京まで約1,207㎞を無補給で走破。
三菱ミニキャブ
(三菱自動車ロジテクノ)
LPG、ガソリンの併用により、航続距離900km以上(同社測定値)の走行が可能。
LPG車の車種
現在LPG車の生産方法には、自動車メーカーによるライン生産と、改造事業者による後改造があります。後改造の場合は、一度ガソリン車を購入し、それに改造用キットを取り付けることによってLPG車化します。改造キットは元の車体に応じて国産および外国製の様々なタイプが開発されていますが、対応可能な車種は改造事業者によってそれぞれ異なります。また、自動車メーカーが直接改造に関与し販売を行う「準メーカー車」もあります。
これまではタクシー向けセダンや業務用トラック等の車種が主でしたが、最近では一般乗用向けの車種も増えており、ユーザーの多様なニーズに対応しています。
メーカー車・準メーカー車
改造車※2
※2
ここに掲載している改造事業者および車種は一例です。他の車種については各メーカーのWEB サイトをご覧ください。
LPガススタンド
LPG車への燃料補給はLPガススタンドで行います。現在LPガススタンドは全国都道府県の各主要都市を中心に約1,500ヶ所設置されているほか、教習所や法人の営業所などユーザーの敷地内に比較的低コストで設置できる「簡易型LPガススタンド」の普及も進んでいます。
LPガススタンド
簡易型LPガススタンド
LPガススタンドマップ
全国のLPガススタンドが検索できます。スマートフォンからもアクセス可能です。